隕石の疑問あれこれ

1―隕石の見分け方

・表面は、大気との摩擦熱のせいで黒っぽくなっている(溶融表皮、フュージョンクラスト)ことが多い。ただし大気中で割れた場合は、これがない場合もあるし、時間が経ったものは酸化して茶色っぽくなっているかもしれません。
・表面は必ずしもつるつるではない。
・鉄質隕石の場合、表面に特徴的なくぼみがあることが多い。目に見えるウィドマンシュテッテン構造を持つものもある。
・自然鉄にはニッケルは1%も含まれていないので、鉄とニッケルの割合を調べれば区別がつきます。
・宇宙線との反応によって生成される宇宙線生成核種の検出によって隕石かどうかわかります。

隕石かもしれないと思ったものは、博物館などによっては調べてもらえる場合があります。

2―隕石はどんな風に落ちるか

・隕石は地球の自転の向きと同じほう(自転を追いかけるような感じ)へ落ちたものが多い。自転の向きの逆から来た場合、大気にぶつかった時に跳ね返されてしまったり細かく砕けてしまうと考えられています。
・隕石が落ちてくる時には、大気との摩擦で火球が見られたり、空中で隕石が破裂・分裂した際に大きな音が聞こえる場合もありますが、いつもそうとは限りません。誰も火球を見ていない、音を聞いていないという隕石もあります。(例:トヨタ自動車運搬船に落下した田原隕石)

3―小惑星帯とは

・小惑星帯は火星と木星にあり、他の惑星と同様に太陽の周りを公転しています。
・一番大きな小惑星は"ケレス"で、直径910kmです。小惑星は小さいものも含めると推定50〜100万個以上あると考えられていますが、それでも全質量は月よりも小さいとされています。
・小惑星は分類があります。メインのものは3種類あり、
一番多いものが暗くて観測しにくいC型で、炭素質球粒隕石に似ています。全小惑星中75%がこの型なのではと考えられています。
次に多い(約17%?)のがS型で、C型よりは明るく、鉄とニッケルがメインで珪酸鉄や珪酸マグネシウムも含みます。
最後はM型で、鉄とニッケルのみから出来ています。
・木星の重力の影響などのなんらかの出来事(小惑星が太陽光で熱せられ、その熱が電磁波として放出される反動で軌道がずれる、という説もあるそうです)で通常の起動を離れることがあり、中には地球の方へ来て隕石となるものもあります。



HOME